たにあい内科医院

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循環器内科

Medical

循環器内科

杏林大学病院での20年の循環器内科専門医の経験と知識をもとに、循環器病の診療を行います。

循環器病とは

心臓、血圧、血管、不整脈などの病気です。

すべての臓器は、心臓から血管を通して血液を受け取ります。血圧が高くなると、血管の障害がおきます。血管がよごれて狭くなる動脈硬化になったり、血管が伸びてふくれる動脈瘤になったりして、血管が詰まったり破れたりします。脳梗塞や脳出血もこれに関係する病気です。狭心症・心筋梗塞、弁膜症、心不全、不整脈などの心臓の病気や、動脈瘤(りゅう)、動脈硬化など血管の病気の診療を行います。また、循環器病の原因なる生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)も治療します。

循環器病の種類

循環器内科は、心臓、血管、血圧をはじめとした病気を扱います。心臓病は、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、不整脈、心不全、心臓弁膜症、血管系(動脈・静脈)の病気などの病気があります。の体を動かすと胸が痛くなる。前よりも息切れがする。息苦しくて寝られない。歩くとすぐ足が疲れて歩けない。そんな事がありましたら、早めに相談してください。

①高血圧

年を重ねるとだんだん血圧が上がってきます。血圧が高いことによって、血管に高い圧力がかかるため、血管に傷がつき、動脈硬化の原因になります。血管壁が厚くなり、狭くなると、さらに血圧が上昇します。高血圧自体は症状はありませんが、長年治療しないと病気が進行して、いずれ血管が詰まったり破れたりするので、血圧は正常に維持しておくべきです。
収縮期(上の血圧)が140mmHg以上、拡張期(下の血圧)は90mmHg以上を高血圧と診断します。
しかし正常になるように治療をすれば病気が進行せず、健康な生活を送ることが出来るため、けして怖い病気ではありません。

②虚血性心疾患 狭心症や心筋梗塞

心臓は、最初に自分に酸素を送るために冠動脈を出します。冠動脈の動脈硬化が原因となって起こる病気を虚血性心疾患と呼び、狭心症と心筋梗塞が代表的です。 狭心症は冠動脈が細くなり、酸素が足りなくなるため、体を動かすと胸が痛くなります。心筋梗塞は冠動脈が完全に詰まってしまい心臓への血流が途絶えてしまい、心筋が壊死するため急に強い胸の痛みが起こります。命に関わる病気です。
カテーテルという細い管で冠動脈を造影して、狭い部分にバルーン(風船)やステント(金網)を使って治療するカテーテル治療をします。重症なときは血管をつなげる冠動脈バイパス手術を行うこともあります。
狭心症の中には、冠動脈に動脈硬化がなくても、冠動脈自体が痙攣して血液が流れなくなって、胸が痛くなる症状が出る場合があります。「冠攣縮性狭心症」といって、運動時・安静時に関係なく発作が起こります。「朝方胸が痛くて目が覚めた」ということもあります。

③弁膜症

(大動脈弁閉鎖不全症、狭窄症、僧房弁閉鎖不全症、狭窄症)

心臓は4つの部屋があり、ポンプの仕事をしています。4つの弁がありますが、弁がうまく機能しなくなってしまうことを弁膜症”といいます。
弁膜症には弁が開きづらい”狭窄症”と弁が閉じづらい”閉鎖不全症”があります。心臓超音波検査で診断します。状態によって手術が必要な場合もあります。
心臓に雑音があったり、息切れや”むくみ”が起きたりしする心不全で見つかることもあります。

④心不全

心不全とは、 心臓が原因で、酸素がすみずみまで届かないため、息が苦しい、だるい、食欲がない状態になります。また、動けなくなったり、むくんできたりします。 いろいろな心臓病が心不全の原因になります。心不全が起きたら薬で治療して、原因の心臓病も治療しなければなりません。
心不全が続いてしまうと、慢性心不全という状態となり、薬を続けたり、酸素吸入や呼吸器治療を行わなければならないときもあります。原因になるのは心臓弁膜症、心筋症、心肥大、不整脈、虚血性心疾患など、多数あります。

⑤不整脈

心臓は1日約10万回、全身へ血液を送り出します。通常一定のリズムで脈打ちますが、脈のリズムが狂うことを不整脈といいます。
軽症のものから、命に関わる重症なものまであります。
“心房細動”という不整脈では、心臓の中に血の塊(血栓)が出来て脳梗塞が起きたり、脈が速くなって心不全になることもあるため、正しい診断と治療が必要です。
脈が遅くなる徐脈性不整脈は、ペースメーカーが必要になることがあります。
心室頻拍、心室細動のような、命にかかわる病気もあります。AEDという機械で電気ショックをかけて止めることもあります。

⑥血管系

動脈硬化(頸動脈狭窄、足の閉塞性動脈硬化)、大動脈瘤、静脈瘤などの病気があります。
歩いていると足が重たくなって痛くなる。休み休み出ないと歩けない。という症状で足の動脈硬化がわかることがあります。
生活習慣病(高血圧、コレステロール、糖尿病)からくる頸動脈狭窄は、脳卒中の原因となるバロメーターです。症状がなくても動脈硬化は進んでいきます。動脈瘤も同じように、知らないうちに進む病気です。

I.静脈瘤

ふくらはぎのところに血管が浮き出るような感じが出てきたり、クモの巣のような血管の浮き出しが出てくることがあります。悪化すると、歩きでダルくなったり、皮膚の変色、潰瘍ができることもあります。血栓が出来て、流れて肺につまる(肺塞栓症・エコノミークラス症候群)になることもあります。

II. 大動脈瘤

大動脈が伸びてふくれてしまいます。大きくなったら手術が必要になります。拡大しないように血圧を下げます。最初は症状がないので、超音波検査やCT検査で見つけたり、経過を見たりします。大動脈を人工血管に取り替える手術(人工血管置換手術)やカテーテルによる手術があります。経カテーテル的胸部大動脈ステントグラフト治療(TEVAR)や経カテーテル的腹部大動脈ステントグラフト治療があります。

III.大動脈解離

血圧や動脈硬化が原因となって、大動脈が、内側ではがれて破れそうになってしまいます。病気が起きるときは、背中や胸が急激に痛みます。心臓の近くで起きると緊急手術が必要になります。血管のはがれる場所によっては、臓器に血が流れなくなってしまうことがあります。治療は安静と血圧の管理です。入院が必要になりますが、退院後もしっかりとした血圧治療を続けなければなりません。

IV.閉塞性動脈硬化症

頚動脈硬化症:くびの動脈が動脈硬化で狭くなり、めまいがしたり、脳梗塞になったりします。超音波検査をして治療が必要になることがあります。
閉塞性動脈硬化症:歩くとすぐ疲れて足がだるくなる、痛くなる。足が冷たい、色が悪い。お腹や足の動脈が汚れて狭くなると、血液が送られないため”虚血”の状態となります。 潰瘍ができて壊死してしまうこともあります。糖尿病や高血圧が原因となります。血液を流す治療が必要です。

予防のためには

病気になる前から危険となる生活習慣病の治療、指導をいたします。高血圧、コレステロール、腎臓病、糖尿病、尿酸値、年齢、などの生活習慣病の治療。その前段階でも、塩分管理、カロリー管理、運動、肥満予防、たばこ、などの生活習慣を調整することで、薬を飲まなくても病気を予防することができます。

血圧は、収縮期血圧140mmHg未満と拡張期血圧90mmHg未満、他の病気があるとさらに低くしなければなりません。また薬だけでなく、食事・運動療法、生活習慣のアドバイスなどをおこないます。

検査は、心電図、超音波検査、レントゲン検査など基本検査から心臓負荷試験も行います。